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4本ローラー台が来た

引き続き、自転車ネタである。生きる力の湧いてくる素晴らしい機材がやってきた。グロータックの4本ローラー台Q1.1である。

www.growtac.com

グロータックから4本ローラーQ1.1が登場して数年が経過した。すでにたくさんの方々がインプレを提供してくださっており今さら感はあるが、今後数年間は外を走れない身としてのファーストインプレッションというか、気が付いたことや、導入時の注意点などを挙げてみようと思う。購入を検討している方のお役に立てれば嬉しい。

なお当方マンション暮らし。使用環境はLDKから離れて共用部の廊下に面した自転車部屋。3本ローラーは未経験。以下、冗長なポエムは一切無し。安心してお読みいただきたい。

【所感:楽しい】

新鮮味とは別に、楽しい。誇張なしに、生きる希望が湧いてきた(ドーピング効果すごい)。固定ローラーと違って油断するとすぐフラフラするのが「実走感」と言われればたしかに、そのように表現するのが一番素直で正しそう。固定ローラーの作業感とは異なり、前を見ないとダメ。ついつい真下のローラーを見てしまった瞬間にふらつく。目線は常に前。目線を上げれば不思議と安定する。よろけてグラッときても、慌てずに脱輪防止ローラーを信じる。「キュルッ」と鳴って前輪を助けてくれる。この部品超大事。

 

 

【セッティング:ホイールベース設定】

とても重いけど箱から出せさえすれば、パタパタと折り畳みを開いて前方のローラー部をホイールベースに合わせて、前後ローラーを連動させるゴムベルトを掛けるくらい。ものの数分でセット完了(ゴムベルトは意外に忘れる)。

ただしバイクを替えるたびに、それぞれのホイールベースを確認して前輪のローラー位置をその都度、調整すること。これをやらないと4本ローラーの意味が全くなくなってしまう。

 たとえば僕のチネリは公式には979ミリ、後述のグランヴェロはメジャーで測って995ミリと全然違う。前輪用のローラー2本のちょうど真ん中にハブが来るようにローラー位置を調整すること。これは細かい説明はいらないかと。

調整自体は六角レンチでちょちょいのちょい。ローラー台の側面にはガイドも書かれているので安心。その際に何度もゴムベルトを掛け忘れたので、それも注意。

 

【タイヤ:トレーニング用タイヤ推奨】

タイヤはやはりトレッドパターンの無いものが必要だった。まずは張り切ってチネリで走ってみた。前後に空気圧5.5barでマビックのYXIONを履いたチネリで負荷最弱、150W、35km/hくらいで走ってみたところ、「ウゥィンヌ、ウゥィンヌ、ウゥィンヌ」と唸るような音が鳴りだし、とても耳障りであった。これはローラーの音や振動の共振などではなく、あきらかにアルミローラーにゴムが擦れるような音。YXIONならいけるかと思ったけど、ダメだこりゃ。

そこでローラー台専用に使っているブリヂストングランヴェロGV500で走ってみた。前はエクステンザ ビコローレ、後ろはトレーニング用タイヤのヴィットリア ザフィーロ、空気圧6.5bar、負荷最弱の35km/hで回すと、これが全く鳴らない。素晴らしい。チェーンの音しかしなかった。

このことからトレッドパターンの全くないタイヤかトレーニング用タイヤが望ましいと考えられる。用意すればいいだけの話だけど、ちょっぴり残念。

【振動防止マット:マット単独では使用不可】

これまた残念ながらアルインコEXP150は柔らかすぎた。自転車&自分の体重が掛かるとローラー本体がその重さでマットに沈み込み、ローラー部がマットに当たって擦れる・回らなくなってしまう。

結局、下から床⇒薄いラグ⇒ローラー台となり、固定ローラー台の時に使用していたアルインコとバスマットは撤去した。なお、奥さんと娘が終日外出のため、室外に伝わる振動や騒音は未確認で、もしかすると『ブルカット』か、それに準ずるものが必要となるかもしれない。

 

【難易度:スニーカーなら5分】

3本ローラーは未経験。最初はクリートで試してみたが、恐ろしくてすぐにやめた。そのかわりにスニーカーの裏を綺麗にして挑戦したら、数分で走れるようになった。ポイントは前述の通り、下を見ないで目線を前に保つことと、クランクを回し続けること。手放しさえしなければ大丈夫。ダンシングにも挑戦してみたが、生まれたての仔ヤギみたいな格好になった。片手離し同様に、練習が必要。BONTが履けるのは、いつの日か。

 

【その他注意点】

・ブレーキ厳禁。たぶん後ろに吹っ飛ぶ?大惨事かと。念のためブレーキアーチは最大に開放。

・踏み台を用意しておく。特に終了するときに足を着けると安心。

・ドリンクやテレビのリモコン操作は、手を離せるようになるまでは一度降りてから。

以上、楽しいけどトレーニング用タイヤが必要、はじめのうちは室内履きのスニーカーも必要、でもやっぱり楽しい、というのが個人的なファーストインプレッションであった。

 

テレビゲーム、特に作業ゲーなどハンドルから手を放す/コントローラー握るためにTTポジションするなら、絶対に固定ローラー台である。それは間違いない。

 

テレビゲームやらない人で育児とか体調不良とかでどうしても外に行けない、実走できない制約があるなら、まあ買ってみてもいいと思う。一応そこそこの値段はするから無責任な言い方になってしまうけれど、タイヤ次第で騒音は抑えられるので、すぐに飽きてしま固定ローラー台よりはいいかなぁ。

 

今日の時点ではそんな感じである。悪くはない。実走感が欲しいという購入動機からすると、良い。チネリにローラー台用のホイールとタイヤが必要となったが、でもどうせ鉄下駄買うくらいなら、無駄にロルフ欲しいなぁ。

 この流れ、なんか危険だなぁ。