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予備校で思い出に耽る

数年ぶりに、資格試験予備校を訪問した。日商簿記2級について最近の概要を探るのと、この日は自習室を見学・使用させてもらうためである。

 

やはり2級は10年前に比べて難化しているとのことであった。より実務に役立つように、1級の試験範囲が2級に適用されている。連結や税効果会計などは、実務に携わっていない人には難しく感じられるだろう(自分もそうだ)。外貨建取引も最初は戸惑う論点かもしれない。いずれも1級でやった記憶があるが、PLを読む上で必要だし、1級にステップアップするのであれば、2級の出題内容が例外処理に限られるとしてもやはり2級で学んでおいたほうがいいと思う(by1級挫折組)。

 

ひさしぶりの予備校は、まずエレベーターのボタンが懐かしかった。校舎内のカーペットかコンクリの壁か、忘れていたそのにおいも懐かしくて、胸いっぱいに吸い込んだ。パンフレットには当時お世話になった講師は一人も残っていなかった。

 

自習室に主はいなかった。勤め帰りに立ち寄っていた当時の平日夜の自習室は、机の上にテキストを山積みにして3人がけを占領し、歯ブラシとコップまで並べた公認会計士の受験生が何人かいた。時代も勉強法も、自習室の使い方も変わったのかもしれない。

 

そういえば、大学受験で通っていた予備校でも発生した事件が、 僕が世話になっていた当時の資格試験予備校でも発生していた。 トイレの個室でトイレットペーパーが何個も便器の中に 突っ込まれるという、ひどく凄惨な事件である。

 

いずれも事件の発生を受けて校内掲示が貼り出された。そのようないたずらは許されないこと、そして悩み事がある場合はカウンセラーに相談してほしい旨が掲示された。

 

真相は闇の中だが、なんとなく察しはつく。ストックのロールを積みすぎなのだ。崩れたら水の中にドサドサ落ちちゃうの、大丈夫かな、と横目に見ながら思っていたので、驚きはしなかった。それ以来、清掃担当の方だろうか、4〜5個を2段までに抑えるようになった。

 

時間はあるので2級を受けることにした。6月受験。あと1ヶ月。工業簿記は管理会計的になんとなくできるのだが、仕訳を切っていく商業簿記はまだ正答率が2割くらいである。