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開き直ってみる

お迎えに自転車を使えないので、ストライダーを持っていくことにしている。

これがあれば、歩くよりもずっと早く家に帰れるし、操作・運転する魅力によって、少なくともまたがってくれている間は花壇の花やダンゴムシ、水たまり、砂利など足を止めるいくつものトラップに引っかかることが少ない。

 

実際、写真のように押して歩くこともあるが、徒歩に比べて足を止めることは格段に少ないし、抱っこの要求もなく、本当に助かっている。

このときも花を「おはな、きれいだねー」と言いながら、歩みを止めることなく進んでくれた。

 

ストライダーを購入するならノーマルタイプよりもアルミ軽量タイプを強くお勧めする。

子供だけでなく、持ち運びする親の立場であっても500gの差は大きく、価格差で数千円の価値は十分にある。

(ロードバイクと比べると数千円で500g軽量化できるコストパフォーマンスの良さは、気絶ものである)

 

娘としてもお迎えはストレスの多い保育園から解放されることで、気分が良い=機嫌がよいということなのだろう。

 

写真の日は持参し忘れてしまったが、ヘルメットもお迎えなら朝と違って喜んでかぶってくれる。

日はだいぶ伸びたが夕暮れどきなので念の為、前後に無駄にライトを付けているのもお気に入りなのだそうだ。

 

 

 

半面、朝は苦労が多い。全く減らないばかりか増えている。

 

まず朝、起きない。最終的には無理矢理起こすけれど寝起きが非常に悪く、ぎゃあぎゃあ泣いては、二度寝、三度寝する。

ようやく覚醒しても抱っこを要求してやっぱりぎゃあぎゃあ泣く。

 

次に朝食を拒否する。食べ物で遊ぶ。

食欲がないのであれば無理に与えなくてもよいと思うが、15分もするともりもり食べ始める。

 

そしてお着替えをしない。オムツも替えさせてくれない。

この辺はもう彼女の気分次第である。

 

絵柄の可愛い洋服を取り揃えて、ごっこ遊びで服にしゃべらせて、やっと着てくれるかどうか。

非常に面倒だ。手間がかかってしょうがない。

 

そして頼むから、泣かずに素直に妻の電動アシスト自転車に乗ってくれ。

休職中の身としては時間的に余裕があるから自分が連れて行っても良いのだが、妻としてはなにかこだわりがあるようだ。

実際に育児のストレスでこうなったと目されている以上、接触を減らしていると言えば、そういうことだ。

 

最終手段としてスマートフォンで幼児向けの動画を見せながら出発。

こうして長いような短いような娘の一日が始まる。

 

 

 

こんな様子でイヤイヤがまだ続くのであれば、いっそのこと開き直って休職期間をさらに延長するのもいいかもしれない。

傷病手当金で最低限の収入を維持しながら、実質、育児休暇的な使い方だ。

ちょっと前までは倫理的には心の中で引っかかるものがあったが、娘の相手が結構なストレスだし、家庭が崩壊することが容易に想像できる以上、正当性はあるのではないか。

 

心療内科の主治医に、療養期間(≒休職期間)の延長を相談してみた。

そして診察によって、相談する必要もあまりなく職場復帰の可能性は最低でも6月末まではなくなった。

 

「自閉症スペクトラム障害」とか言われても僕は中二ではないのでピンと来ない。

というかむしろ戸惑う。

「くらえっ、ジ・ヘイショー・スペクトラム・ショーガイッ!」って、ウルトラマンか何かの必殺技か。

ADHDについては「不注意」の部分についてグレーだけど陽性ではない、ということだ。

 

いずれにしても、想定外で、まだ咀嚼できていない。

 もう知らんよ、知らんがな。もう勝手にしておくれ。

 

 

この診断については診断書のために無理に病名を付けようとしているのだと考えて、もはや真剣に聞かなくてもよいのではないか、大変失礼ながら、聞き流そうかとさえ考えている。