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人生のように、雨

アカデミー開催期間中だからか、ZWIFTに参加しやすいイベント、だいたい2.0W/kg未満でそんなに汗をかかない、軽めのものがない。


アカデミーのワークアウトも悪くはないけれど、外がいつもに比べて涼しいそうだから荒川に出てみることにした。

どうせ来月の今頃はあの閉塞的なオフィスでドンパチやる業務(まずはリハビリを意味する復職プログラムでドンパチメンバーの後方支援的な業務)に終始しているのだ。

自転車、乗れるときに乗っておくキャンペーン。


途中、通り雨に立ち往生する。

思わぬ時間のロス。

サクッと走ってサクッと帰るはずだったのにな。


月曜日でも結構な数のロードバイクやランナーが走っていたので、ひとつの橋の下に妙な連帯感が生まれているようでおかしかった。



降りそぼる滴を眺めながら、何も考えず、ぼうっと考える。

考えようとすることなく、湧くに任せる。

娘が大好きな『雨だれぽったん』が流れてくる。


今日走っているロードバイクの人たちは普段、どんな人生を歩んで、どんな生活を送っているんだろう。

これまでどんな蹉跌に苦しんで、拘泥して、どうやって乗り切ろうとしてきたのだろう。


人と比べるわけでもなく、叡智が欲しい。

心乱さず、穏やかに生きていくための。


ひとつは欲を捨てることだ。

この矛盾よ。大いなる矛盾よ。


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8月の走行距離が1,300kmに達した。

一周回って、もはやひとつの自信になっていたりする。

感覚的に、速くなった。

強くなった。

巡航速度30kmが当たり前になってきた。


その先には何もない。

別に、何も求めていない。

ただストラバに溜まっていく累計走行距離数だけが、自分の生きている証のように思える。